「女性活躍推進」という言葉の違和感②→会社からのしかかる重圧
前回は、女性活躍WGに参加した経験を綴りました。
実際とても良い経験をさせてもらったと思っています。
会社としてこのようなの問題に取組み始めているのは良い傾向ですし、将来に希望がもてるなと思い始めた矢先…
「若手の女性は皆辞めちゃったからね…」とか「結局将来どんな風になりたいの?」の様な重圧や含みのある言葉を上司から言われました。
もちろん直接的な表現はありませんでしたが、(…わかってるよね?)のように間接的に攻めてくる様な言葉の棘を感じました。
そんなこと言われたら…
誰だってプレッシャーに感じたりしますよね?(言った本人はどうも思っていないのかもしれませんが)
今回はそんな働いていく上でのしかかる重圧や、自分の考えについて書いていこうと思います。
*目次*
1.上司との雑談、ふとした会話
幸い、会社の中で同僚・上司ともコミュニケーションは取れていますし仲は良好です。
言いたいことも言える環境であり、頑張っている姿を見てきちんと評価をしてくれているなと思っていいます。
そんな中、「〇〇さんはいつまで働くつもりなの?」、「若手の女性は皆結婚して辞めちゃったしな…」なんてことを雑談中にふと投げかけられました。
私は正直びっくりしました。どうしていきなりこんなことを言うんだろうと。
「そりゃ、今はずっと働きたいと思っていますけどどうなるか分からないですよ。」
「確かに皆さん退社されましたけど、働いていたいと思っている女性もいますよ。」
とその場では答えた気がします。(曖昧)
その返答に対して上司も「ふーん…?」みたいな反応でしたが、きっとその人の中で
✔女性が結婚=即退社
という概念が強かったのでしょうね。
2.自分がどうなりたいか考えてみた
この件を機に自分がどうなりたいか考えてみました。
✔結婚したい、子供が欲しい
✔自分の経験を生かして働いていたい
✔社内外で褒められたい
✔違う分野の業務にもチャレンジしたい
✔実力が認められて出世したい
✔お金がたくさん欲しい
など自己整理を行った結果、沢山出てきました。(貪欲ですね)
しかし、どれも本当に実現したいことですし、させたいとも思っています。
産休や育休の制度もあるし、会社も女性活躍推進活動を行っている
不可能ではありませんよね?
なぜあのような言葉をかけられなければいけないのか...
心の中で引っかかっていたので上司のあの言葉をもう一度考えてみました。
その結果...
世間的に注目されているし、そろそろわが社も女性が働き続けられる環境整備は必要なので制度改革・推進活動をするぞ!
※但し、社員の個人の理解や偏見は除く事とする。
これだ!と思いました。
もちろん環境整備や推進活動は必要だと思います。大前提です。
しかし、実際働いていく上で周りの社員が良く思わなかったらどうでしょうか?
「あの人まだ休んでるの?」とか「残業できない人に責任のある仕事を任せられないよ」とか、もう既に幻聴が聞こえてきそうです。
そんな他の社員の思いをひしひしと感じながら、後ろめたい気持ちで働かなくてはいけないなんでまっぴらごめんです。
環境整備と同時に社員一人一人の理解が無い限り、実現なんて難しいのではないでしょうか。
【改革を行う上で大切なもの】
①環境整備
②周囲の理解
3.目標にするべきモデルケースがない
上で記載したように、私が女性若手社員の中で最年長者です。
近い先輩は皆、寿退社してしまったので自分がモデルケースを作るしかありません。
せめて、誰か既に実践している人がいれば何とか参考にできたのになどと思うところはありますが、こればかりは仕方がないですよね。
実は、結婚したという女性の後輩は数人いるんです。
コロナ禍という事もあり、話は聞けていないのですが確実に先を越されましたね(笑)
しかし、産休や育休をとっているという人の話は聞いていません。
私自身も、結婚というよりも妊娠・出産してからの方が問題になってくると思っています。
残業だってしないといけない時もあるし、作業着を着てヘルメットを被って現場に行かないといけない時もあるし顧客との打合せも…
自分の時間を子供に費やさなければいけないとなった時、正直今の仕事をすべて遂行できる自信はありません。
恐らく、周りの社員や将来のパートナーのサポートは必要になるものだと思います。
『育児・家事と仕事の両立』
これが、これから将来女性が働いていく上で最大の課題であり、私たちの使命になるものです。
私自身が社内のモデルケースとなるしかないのです。
4.女性活躍に対する重圧
重いですよね。無理やり十字架を背負わされているような…
ただ、家庭と仕事を両立させたいだけなのに…
男性社員と能力だって変わらないじゃないか…
愚痴の様な不満の様な感情がとめどなく溢れてきますが、これが今の現実です。
会社側も私たちに期待していると思ってはいます。今後更に女性の採用に力をいれていく事でしょうし、今後社員の男女比率も今と大きく変わるでしょう。
それは私自身も分かっているつもりです。自分が改革しなければいけないと。
ですが、正直その重圧に息が詰まりそうになるんですよね。
5.家庭を持ち、働く女性の話
いつもの雑談の流れで、ある上司から同じような職務環境で家事・育児と仕事を両立させて働いている女性の話を聞いたことがあります。
その女性は普段はバリバリ営業の仕事をこなし、お客さんの所に行って打合せにも参加する様なのですが、子供の迎えがあるので定時できっかり帰るそうです。
常に定時退勤であることに不満の声も社内ではある様ですが、その女性は今までの実績と顧客からの信頼が厚く会社に必要な存在である為、理解・サポートしてくれる人も多いのだそうです。
私はその話を聞いてなるほど...と思いました。
この女性は、時間内で自分の仕事をきちんとこなし且つ実績も信頼もある。
会社から必要とされている為、周りが心よくサポートしてくれる環境が整っているのです。
そしてなによりこの女性は、サポートをしてもらう=迷惑をかけているという風にとらえていないのです。
そこが両立させるため一番の秘訣であると私は思いました。
考えてみると、家事・育児に100%力を力を注ぎ、仕事も今まで通りすべてを完璧にこなすなど不可能ですよね。
ましては、慣れない育児を行っていく訳ですからね。
負い目を感じて、遅くまで仕事し帰って家事・育児、そしてろくに睡眠時間も取れずまた出勤…
それこそ自分の身体を壊してしまって本末転倒なんてことにもなりかねません。
肩の力を抜いて、今は目の前の仕事で信頼と実績を作り周囲が進んでサポートしてくれるような環境に自分からしていく必要があるのかもしれません。
6.私が考える将来像
私と同じように、まだまだ環境整備も周囲の理解も得られない状態で日々働いている女性は多いことと思います。
理不尽、差別的とも受け取れる発言を浴びせられている人も中にはいるかもしれません。
これが近い未来はもっと育休や産休がとりやすくなり、より多くの方の理解が得られるている状況になっているでしょう。
しかし、その為には誰かが変えていかなければいけないんですよね。
運が悪かったと言ったらそこまでですが、今私たちが諦めてしまったら、そんな未来がさらに遠のいていってしまいます。
私はこれからの後輩たちにそんな理不尽な思いはさせたくないと思っています。
男性も女性も働いて子供を育てる
そんな未来の為に、肩の力を抜いて少しずつ会社を変えていけたらなと思っています。
どぼんじょ